メモ#1064:
そこはグラタン王国、
王立オチャノーミズ大学第一講堂。
全世界からやってきたグラタニストで、会場は溢れかえっていた・・。「じゃ、おじさん、発表がんばってね。」
緊張しますよう。私は昔から、大勢の人の前にでるのが、苦手なのです。
うう、口が渇く・・。
「大丈夫、大丈夫。
何かあっても、ほら、おじさんはゴマカスのが得意じゃないか。
あ、時間だよ。」
ひー、緊張するなぁ・・・。
王子、万が一の時は、フォローお願いしますよ。
「まかせといて。」
『続きましては、
えー、王室からの推薦ということで、特別参加ということになりますな、
王室付き料理人、名前は、えーっと、グ・・グラタンおじさん?』
ああ、会場の人々の、くすくす笑いが聞こえる・・。
『グラタンおじさん、で、良いんですよね。
では、よろしくお願いいたします。テーマは、カンタングラタンです。』
・・・
えー。親愛なるグラタニストの皆様。
本日、このような栄えある場で、私のようなものに発表の機会を与えられたことは、
誠に、身に余る光栄と存じます。
賢明なる皆様方においては、
すでにグラタンが主食としての地位を・・
(中略)
・・で、あります。
そこで私は、王宮におきまして、フライパン一つで出来る、
カンタングラタンを考案し、それを普及させることが、わが国のみならず、世界中の・・・
「おじさんおじさん、話が長いよ。写真写真!」(王子、ナイスフォローです)えー、まずはこの画像をご覧ください。

皆様が驚愕なさるのも理解できます。
なにしろ、マカロニを含むすべての具を、バターと一緒にフライパンで混ぜるのですから。
しかし、心配はご無用。ここに、冷たいミルクを一気に注ぐのです。

決してダマにはならず、丁度よいとろとろ加減のソースが出来上がるのです。
あとは、お好みのチーズをのせて、焼くだけです。

・・・
以上、大変に拙い発表でございましたが、
皆様方のご参考になれば幸いでございます。
シーン、・・・
パチ、パチ、パチパチパチパチ・・、
ブラボー!ブラボー!(ああ良かった。なんとか発表が終わった。さて、王宮に帰ってビールでも・・)
『グラタンおじさん、ありがとうございました。
それでは次に、質疑応答にうつります。』
(ええっ、聞いてないよう。)
『映像を確認する限り、プロセス・チーズをお使いのようですが、
王宮付きの料理人として、その食材の選択はいかがかと思われますが。』
ええっとですね。
それはつまり、ソースと具材さえ美味しければ、チーズの種類を問わないと・・。
『パセリが乗ってないではないか。』
『マカロニがアルファ化する過程の説明を、省略されておられるようだが・・。』
『そもそも、あなたは何者だ?』
それに関してはですね・・。
(ひぃー、助けてくださいよう、王子・・。)
その頃王子は、ステージ裏で、ベシャメール公のお嬢さんと、
イチャイチャしていたのであった。
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