グラタン王子と混合野菜。
「おじさんおじさん。」
あっ。前回、アカデミーで私が苦境に立たされていたとき、
ステージ裏で女子とイチャイチャしていた王子ではないですか、どうしました。
「おなかがへったよう。」
あ、スルーした。
オナカがへりましたか、そうですか。
そう思って、グラタンを焼いていたところです。さぁどうぞ。
「さすが、おじさん。」

具が無くて困っていたのですが、
ミックスベジタブルがあったので、多めに使ってみたのです。
どうですか?王子。
「おいしい。おいしいよう。」
うむうむ。好ましいですぞ。さぁパクパクお食べなさい。
(ひょっとして、ベシャメール公のお嬢様に振られたのかな?
気づかぬふりをする私であった・・。)
「ゴチソウサマ。じゃ、ボク、ねるよ。」
はっ。まるで中学生時代のサカガミシノーブの演技のような素っ気無さ。
これはほっとけないですぞ。何があったのですか、王子。
「・・・。」
さぁ、おじさんといえば親と同然(意味不明)、オハナシなさい。
「実はね。」
(振られたのだな)どうしました。
「前回、アカデミーの時・・。」
(振られたのだな)はいはい。
「誕生日だったのを忘れちゃって・・。」
(振られたのだな)おやおや。
「クリスマースのプレゼントで、どう挽回したら良いかと思って・・。」
(ちっ、まだ振られてなかったか)そうでしたか。
それなら、私がチカラになってあげましょうか。
「ほんと?」
ええ、王子のためで・・
「やっぱ、イイ。」
ええ、どうしてですか?
「『激辛グラタン・ケーキ仕立て』みたいな問題作を作りそうだもん。
挽回策は自分で考えるよ。本当におやすみー!」
『グラタン王子・青春編』の構想を練る私です(うそです。)
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